GNU自由文書ライセンスを使う上でのヒント
ここでは、GNU自由文書ライセンスの元に文書を適用する方法について簡潔に説明します。GNU GPLなどのGNUソフトウェアライセンスについては、別のページがあります。
- FDLの選択条項を利用するには
- FDLの選択条項の利用の仕方については、別のページで扱っています。
- ライセンス告知はどこに載せるべきですか。
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あなたの文書の「メイン」なファイルに完全なライセンス告知を載せるだけで十分です。たとえばEmacs
Lispリファレンスマニュアルの場合、
elisp.texi
からincludeされるファイルが多数ありますが、完全なライセンス告知はelisp.texi
に載せています。あとのファイルには(日本語訳すると)単にこう書いてあるだけです:@c -*-texinfo-*- @c このファイルはGNU Emacs Lisp リファレンスマニュアルの一部です。 @c Copyright (C) 1990, 1991, 1992, 1993, 1994, 1999 @c Free Software Foundation, Inc. @c 複製に関する諸条件については、elisp.texiを参照してください。
- わたしの文書を適切に処理するのに必要なスクリプト群についてはどうすればよいでしょうか。
- そういったスクリプトもGNU FDLの下で公開することをおすすめします。もちろん、そういったスクリプトが他の作業にも一般的に有用であるならば、それらを別途GNU GPLの下で公開するのは良い考えです。
- 文書には変更不可部分がなければならないのでしょうか。
- そんなことはありません。変更不可部分が存在しない文書には何の問題もありません。
- 文書にはいくつか変更不可部分があるようにしたほうが良いのでしょうか。
- そんなこともありません。もしある部分の内容が不変であるべきならば、それは変更不可とすればよいのです。
- 変更不可部分は避けるべきでしょうか。
- そんなこともありません。もしある部分の内容が不変であるべきならば、それは変更不可とすればよいのです。
- ある部分を変更不可とすべきなのはどういった場合なのでしょう。
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まず念頭に置くべきなのは、技術的内容を扱った部分は変更不可にできないということです。変更不可とできるのは二次的な部分のみであり、技術的な部分は二次的な部分にはできません。
もしある部分が、あなたが改変されることを許可したくないテキスト、たとえばGNU GPLの複写などで構成されている場合、そこは変更不可でなければなりません。あなた自身にそれを改変する許可がない場合、あなたが改変する許可を与えることはできません。
(この帰結として、あるテキストに対して改変を認めることが許されていない場合、技術的内容をカバーしていてるその既存のテキストを、使うことはできないとなります。)
ある部分で自由ソフトウェアの思想について扱っている場合、その部分を変更不可としておくのは良い考えでしょう。たとえばわたしたちは、GNU宣言をあるマニュアルに含める場合、あるいはなぜ自由な文書が重要なのか説明する部分を含める場合、その部分を変更不可とします。